防音ガラスの仕組みと性質を種類別・用途別に例を添えて紹介します!

防音ガラスの仕組み

 

防音ガラスを取り入れている住まい

 

通常のガラスは音を通します。
カラオケなど遮音性を求められる場所には窓が設置されていません。

 

ガラスも壁も音を通すのですが、ガラスは壁に比べて厚みを出すのにコストがかかることや振動しやすいため防音性能を求められる場面での適正は低いです。

 

しかし、米軍基地や自衛隊駐屯地近くの家や幹線道路沿いなど騒音の大きい場所でも、居住用の家は日当たりを確保しないと快適な生活ができません。

 

そこで活用されるのが防音ガラスです。
米軍基地の近くの家は国や自治体から防音ガラスの設置費用の補助金が出る場合があります。

 

 

3種類の防音ガラス

防音ガラスは主に次の3種類があります。

 

  • 1枚ものの厚みのあるガラス
  • 合わせガラス
  • 複層ガラス

 

人気が高いのは合わせガラス複層ガラスです。
防音用の合わせガラスや複層ガラスは2枚以上のガラスの厚みを少し変えているのが特徴です。

 

ガラスは厚くするほど大衆法の原理で防音性能が高まります。
しかし厚みを出すだけでは、特定の音の波長に弱くなってしまいます

 

そもそも音が聞こえる仕組みは空気を振動させているからです。

 

ガラスが音を通すのは外側から受ける空気の振動でガラスも振動を起こして内側の空気も振動させているからです。

 

ガラスの振動の周波数と音の周波数が一致すると、透過音も増加してしまいます。
この現象をインシデンス効果と呼び、幅広い音の周波数で発生する現象です。

 

ガラスが振動しやすい周波数は厚みによって変わるので、1枚の厚いガラスよりも厚みの異なる複数のガラスを使った方が防音性の高くなる仕組みです。

 

複数枚のガラスを使っていても、厚みが同じだと防音性では逆効果になることがあります

 

北海道などの寒冷地で人気のペアガラスは2枚のガラスの間にスペースを持たせることで冷気の侵入を防いでいます。

 

一見、通常の単板ガラスよりも防音性が高いように見えますが、同じ厚みで中間に空気層があると中空層の空気が2つのガラスの振動を増幅し、伝達される音を増強させるスプリング現象を起こします。

 

つまり、ペアガラスで騒音対策をしたい場合は2枚のガラスの厚みが異なる防音性に特化したものを選ばないと逆効果になってしまうことがあります

 

温度対策

 

複層ガラスは空気、合わせガラスは膜によってガラスとガラスの間でワンクッション音を受け止める場所を用意しています。

 

厚みの異なるガラスにすることで中間層は遮音性に大きく貢献しますが、合わせガラスの中間膜は気温によって硬さが変わって、冬になると膜が硬くなり音(振動)の吸収性能を落としてしまいます

 

そこで防音用の合わせガラスは気温に左右されにくい防音用の中間層を採用して1年を通じて安定した防音性を確保しています。

 

 

まとめ

防音ガラスの仕組みは以下の通りです。

 

  • 厚みを出すこと(複数枚の合計を含める)による遮音効果
  • 厚みの異なる複数のガラスで音の波長と共鳴させない
  • 気温や振動など防音重視の対策を施している

 

単板ガラス、合わせガラス、複層ガラスの3種類がありますが、どれも防音性能を重視して工夫して作られたものでないと高い防音効果は期待できません